2007/04/20

父は東大、俺はニュージーランド - その2:軍隊のような学校?


軍隊?俺の言いたいことは、目的と手段のことだ。軍隊というと国家レベルの話になってしまう。もっと簡単に言うと、たとえば家に泥棒が入ってそれに気づいた家族の誰が泥棒と戦うかということだ。俺は小林秀雄みたいにカッと目を開いて泥棒をにらみつけてすくませるようなメンタリティーはない。父もないだろう、でも戦う。男が家族を守る、当たり前のことだ。それが国になったとして、守るためには力も必要だと思う。だから、軍隊をすべて否定する気にはなれない。その目的は国を守る、その手段として力がある。

俺の行った私立は学生の管理が軍隊的だと言ったが、俺にはその目的と手段がはっきりとしなかった。学校はその目的として世界に通用する人間を育てるとか、国際化社会に対応する知性と行動力などと言う。しかし、現実は生徒をテストでランク付けし、能力別にクラス編成する。スポーツにすぐれたやつはそれに専念させ勉強のことはうるさく言わない。勉強の出来るやつとスポーツの優れたやつを学校はたいへん優遇するように思った。それが国際人養成、それが社会に貢献する知性と行動力をつくることだろうか。俺には有名大学に入学できる学生を増やすことに思えた。

俺の友達は「はじけている」やつが多かった。みな個性的で好奇心にとみ、海外生活の長い俺が言うのも不思議かもしれないが義理や人情がわかる連中だった。あるとき、モーレツに頭の良い学生が雀荘で捕まった。普通なら即退学だが、彼はそうならなかった。海外でキッズ時代を過ごした俺は先生の言うことをそのまま信じたかった。自分の意見は堂々と言い、ディベートやディスカッションでお互い納得したかった。海外の学校では小学生でも先生と渡り合うやつがいて、先生も熱くなって語ったりした。俺は大人の社会を少しずつ感じ、それを「日本」として捉えるようになった。徐々に俺がかかわった社会としての学校の大人たちが作るルールになじめなくなっていった。同時に、帰国子女というレッテルを貼られ、色眼鏡で見られる事にも嫌気が指していった。

つづく
※ ニュージーランドの高校を卒業した「コー」君からのメッセージをシリーズでお伝えしています。ご意見などございましたら斉藤克明 katsu@edicm.jp までご連絡ください。

人種や国籍の違う人たちが集まる所。入ってくる国際化

国際空港以外で、こんなにたくさんのそれも人種や国籍の違う人たちが集まる所が品川にあったとは・・・

品川駅、東京入管行きのバス停には外国人の集まりができていた。 先日、法務省「東京入国管理局」Tokyo Regional Immigration Bureau  
通称「東京入管」に行った。“研修・短期滞在審査部門Trainee and Temporary Visitor Inspection Department”で、ある団体の日本文化研修プログラムで外国人研修生の受け入れ条件を確認するためだ。 審査部の窓口がある2階のロビーには、赤ちゃんや子供たちがやたら目に付いた。妊婦さんも数名いた。先進国ではマイノリティー(少数派民族)の出産率が高いということが理解できる光景だ。 聴きなれない言葉が飛び交い、顔だけで国籍の判別はとても無理。どこの国から日本にやってきたのだろう。日本語を話せる人もたくさんいた。 スーツでパリッとした国際エリートビジネスマン風もいたが、大半の人たちは普段着や作業着だった。スカーフの集団もいた。 家族づれが見立つ。一緒に窓口で冷静に対応する担当者を相手に必死に滞在期間の延長交渉などをしているように見えた。 日本経済を底辺で支えてくれている人たちかも知れない。 フィリピン人家族だろうか、窓口で英語を使っていた母は、走りだした子を日本語で叱り祖母はタガロ語?で孫を追った。日本人とのハーフらしい子の国籍は日本かしら。彼らは日本人になるのだろうか? 今後ますます、日本は海外からの労働力を必要とすると聞く。入ってくる国際化が確実に進んでいる。 一時帰国中の大学生が工事現場でのアルバイトで英語が役に立ったと言っていたことを思い出した。 労働力?として来日している彼らにこそ、日本のファンになってほしい。祖国に帰ったら日本の素晴らしさを伝えてほしい。そのために、海外にいるときだけでなく、日本にいても日本人としての自覚と誇りを持って行動しなければ、と感じた。
 
それにしても、入管で働く人たちは大変だと思う。不法滞在者は取り締まらなくてはならない。赤ちゃんが微笑んでいても、法にのっとって彼らを強制送還させることもあるのだろう。笑顔を見せられない仕事なのかもしれない。かつて、アメリカ・ロサンジェルスの移民局に学生を連れてビザの種類変更申請をしたが、冷淡に断られたことを思い出した。 ニューリッチや世界の大使館夫人の庭と、ちょっぴりリッチな気分のブログが続いたが、留学する学生は裕福な家庭の子供たちばかりではない。また、帰国後、華やかな世界で活躍している人より、それぞれの分野で地道に働いている人が多い。そんな海外留学経験者が、「入ってくる国際化」にも対応できる自立した日本人になってくれることを期待している。  あさい