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フルブライト奨学金を利用した55歳での留学は「人生が変わるような素晴らしい時間」

エディクムの友人として、お付き合いの長い大野直子さんは(株)公文教育研究会に勤務され、TOEFL Junior というグローバルスタンダードの英語テストを日本に普及させたメンバーのお一人でした。数年ぶりに大野さんが弊社を訪れ、仕事に一区切りをつけた後、学生に戻り、更にフルブライト奨学金を取得し、アメリカ留学を果たしたことを知りました。英語教育への情熱とチャレンジ精神は年齢を選ばない、念ずれば道は拓けるという大野さんの体験談をご紹介します。

フルブライト奨学金の審査を通過し、留学

私は約30年間勤務していた教育系の企業で、どのように第二言語を身につけるのが効果的かに興味を持ち、研究を始めました。その研究をきちんとまとめたいと考え、昭和女子大学大学院文学研究科言語教育・コミュニケーション専攻修士課程に進学。その後、日本の言語教育しか知らない自分がこのまま博士論文に挑戦してよいものか?と、疑問を持ちました。

そんな時、フルブライト奨学金のFLTA(Foreign Language Teaching Assistant)プログラムの案内を目にしました。これはアメリカの大学で10か月間日本語を教えながら、大学の授業を受講できる、学位取得を目的としないプログラムです。渡航費、滞在中の住居、食費や授業料が支給され、奨学金ももらえます。海外で言語教育を直に体験したい私にとって、またとないチャンスです。

応募条件は英語力(TOEFL80以上、又はIELTS6.0以上のスコア)、英文のエッセイや推薦状の提出が求められます。フルブライト奨学金はハードルが高すぎ、と思いつつ、ダメもとでと気を取り直し、2021年8月下旬に応募しました。

9月の面接では、どのような授業を行いたいか、文化交流のため何ができるか、都市部ではなく地方に派遣されても大丈夫かなどの質問に英語で答えました。2022年1月に審査通過の嬉しいニュースが舞い込み、私は同年8月からWyoming州のNorthwest Collegeに行くことが決まりました。55歳での留学ですので主人や娘たちは驚きながらも、私の渡米を応援してくれました。

現地の学生との交流を通じて言語学習の楽しさを再認識

私の派遣された大学は、Powellという人口6400人の小さな町にある2年制のcommunity collegeです。音楽や芸術、写真や獣医学等、多様な学部がありました。私の担当する日本語の授業は、初級と中級のクラスが2クラス、月~木曜日の毎日50分ずつです。


学生たちは皆アニメや漫画、歌、小説など現代の日本文化のみならず、茶道や俳句など伝統的なものにも興味を持っていました。そこで授業では関心の高いトピックを盛り込みました。

皆まじめで、無断欠席をする学生はいません。毎回笑顔で授業に参加し、覚えたばかりの日本語で一生懸命話してくれます。また同大学での日本人留学生と交流し、日本語の単語カードを自ら作成し、学ぶ努力を欠かさない学生が多く、上達の速さに感心しました。


中にはアニメで聞いた言葉をノートにとり「先生、『アニキ』と『お兄さん』はなにが違うんですか?」という質問をくれる学生、日本人の留学生が使っていた「めっちゃうまい!」という言葉の意味を質問する学生もいました。意味が分かったときは大喜び、それを自分も使えたと話す時の輝くような笑顔を目の当たりにし、私は言語を学ぶことは、とても楽しいことなのだという当たり前のことを、再認識しました。


10ヶ月の留学は人生を変えるような素晴らしい時間だった


Powellは治安がよく、道を歩いていてもすれ違う人が挨拶を欠かしません。海外から来た私にさえとても親切にしていただきました。週末になると大学の先生や、コミュニティの方々が「車で一緒にスーパーに行かない?」と声をかけてくださり、冬になると温かいコートやブーツはあるかと尋ねてくれます。

先生同士の集まりだけでなく、学生のイベントや、地域での様々な催しものにも、いろいろな方が声をかけてくださいました。顧みて、私自身が海外から来た方にこんな風に親切にできていただろうかと、深く反省しました。

55歳の私にとってこの10か月は人生が変わってしまうような、すばらしい時間でした。この経験を今後の研究に活かしながら言語を学ぶ楽しさを伝えていきたいと考えています。

日本ではない環境で自分の可能性を試してみたい人や、言語教育に興味をお持ちの方は、ぜひこのプログラムに応募されることをお奨めします。難しいかなと思っていても、一歩踏み出してみることで、全く新しい経験ができます!そして、新しい世界や、新しい自分に出会っていただきたいと思います。


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教育を考えるとき、ぜひ一度ご相談ください

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最適な方法を一緒に考え、探しましょう。

大切な子どもに残してあげられることは何でしょうか。たとえお金や物がなくなったとしても、教育を受けたことによる目に見えない「経験」は、貴重な財産としてその子の人生を豊かに彩る礎となるに違いありません。
グローバル時代と言われて久しい昨今、子どもの教育・経験を考える時に「海外留学」も選択肢のひとつとして当たり前になってきました。少なくとも、子どもがそれを望んだ場合には、保護者は耳を傾け、機会を与えてあげてほしいと願います。

エディクムは「世界のどこに行っても活躍できる人になってほしい」と願いながら、50年の間に7,500人以上のお子さんの海外留学をサポートしてきました。その実績に基づきながら、1人ひとりに丁寧なカウンセリングを行います。気持ちが固まっていなくてもかまいません。あなたの留学への思いを聞かせてください。

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