ボーディングスクールって実際どうなの?留学経験者たちの本音トーク!
2025年8月5日(火)午後、エディクムのオフィスにて、ボーディングスクールの卒業生3名をゲストに迎え、留学生活について語っていただくイベント「ボーディングスクール卒業生が語る 留学生活のリアル!」を開催いたしました。
今回のイベントでは、ボーディングスクール留学を経験した現役大学生たちが、自らの体験をもとに「留学前・留学中・留学後」のリアルなエピソードをざっくばらんに語ってくれました。参加者からの質問にも率直に答えるなど、非常にインターアクティブな会となりました。
ゲスト紹介
- MOさん:Balmoral Hall School(カナダ)卒業 早稲田大学 政治経済学部
- SSさん:Gould Academy(アメリカ)卒業 George Washington University(アメリカ) マーケティング専攻
- MTさん:King’s-Edgehill School(カナダ)卒業 Queen’s University(カナダ) 政治学専攻

ゲストの皆さんに最初にそれぞれが通っていたボーディングスクールの特色を含めた自己紹介をしてもらいました。
MOさん
冬は気温がマイナス30℃になり、凍った川でアイススケートが出来るような場所でした。大学受験の準備も先生が親身になって相談にのってくれました。ベストフレンドが出来た事が一番の思い出です。1年目の冬に、大雪で飛行機が何日間も飛ばなくて困り果てていたら、地元の学生が「うちに泊まる?」って声をかけてくれたのがきっかけです。急だったのにクリスマスプレゼントまで用意してくれて本当に温かく迎えてくれて、嬉しかったです。トラブルが好機になりました。
SSさん
この学校はスキープログラムが全米1位で有名です。自分は、料理が好きなので、学校に料理クラブを作り、カツサンドやラーメンを作って販売して、収益は寄付しました。先生達に寿司の作り方を教えたりもしました。9日間のキャンプがあって、20キロ以上の荷物を背負って挑むためメンタルも鍛えられました。今年は、Gould時代の友人や大学の友人とL'Oréalのビジネスコンテストで全米代表に選ばれて、6月にパリの世界大会に出場しました。自分の好きな事を一緒に出来るビジネスパートナーが見つかり、心もやりたいことも繋がった友人が出来たのが、最大の収穫です。
MTさん
学校のすぐ近くにスキー場があって、冬は授業後に学校のバスでスキー場に行くことが出来る環境でした。学生の半数はカナダ人、半数が留学生なので、ESLも充実していて、自分だけが英語が出来ないわけじゃないと思えたのもよかったです。友達との距離も本当に近くて、カナダ人の友達の自宅にもよく招待してもらいました。この学校では、Cadetと呼ばれる軍のメソッドを取り入れたプログラムがあり、地元の町への貢献活動の一環としてパレードしたり、自分の活躍によっては勲章がもらえたりするユニークなプログラムがありました。
ボーディングスクールについて教えて!
自己紹介に続いて、カジュアルな形式で座談会を行い、参加者の皆さんからの質問を含め、留学に関する様々な問いかけに対し、「生」の正直な意見を語ってもらいました。
海外と日本の授業の違いは?
MO:海外では、自分から先生に質問をするのがすごく大事です。テストは日本みたいな暗記は少なくて、論理的に考える力が見られます。
SS:授業はディスカッションが多いから、話さないと成績もとれないです。1クラス10人くらいで少ないです。
MT:ディスカッションが成績の何%、期末試験で何%と決まっています。 最初は、本当に何をやっていいのか全く判らなくて苦戦しました。成績が低くてもTutorial(補習・質問タイム)に頻繁にいくとアピールできるし先生と仲良くなれます。絶対に努力も評価してくれます。
大変だったことは?
SS:最初は、アメリカ人と何を話していいのか判らなくて。文化も違うし言葉も違うし。自分がバスケが好きでも、自分が知っているバスケの情報とアメリカ人が話しているバスケの情報は違うんですよね。英語のニュースを観てアメリカのバスケの情報を入手しないと会話にならなかったです。
楽しかったことは?
MO:大親友が1人できたことが本当に大きいです。楽観的な子だったから一緒に何でも前向きにがんばって乗り越えられました。
MT:海外で仲良くなった子が日本に遊びに来てくれて日本をガイドできた時、本当に嬉しかったです。一緒に苦労した友達とはずっと繋がっていられます。
一番成長したことは?
MO:サバイバル能力。どんな環境でもやるべきことが出来るようになりました。あと、人間関係の作り方が留学前と後で変わりました。留学前は先輩後輩関係で悩んだけど、英語では敬語はないし、人として1対1の関係。年上でも年下でもRespect(尊敬)するし、上下関係はなかったです。
SS:好きなことを通じて、なんでも自分の責任で、人のせいじゃないと思えるようになったのが、成長かな。
MT:コミュニケーション能力が上がったと感じます。初めての人とでも普通に話せるようになりました。留学中は、挫折経験が多すぎて、失敗を乗り越えて繰り返しているうちに、何とかなるんじゃないかと自分に自信が持てるようになったのも成長です。
今の大学を選んだ理由は?
MO:カナダと日本の両方を考えて、カナダも出願して合格をもらったけど、よく考えてみたら本当に行きたい学校ではないかもと思い、日本で受験することにしました。日本の大学は、思っていたよりずっと大変だけどとても充実しています。想像していた以上に自分に合っていると思います。
SS:ずっとアメリカの大学に行きたいと思っていました。アメリカで仕事ができると格好いいと思っていたし、自分の能力を伸ばせると思いました。将来は起業したいと思っているので、アメリカでインターンをやったり、人間関係を築いたりしながら準備したいです。留学3年目に将来のことは自分で考えて決めないといけないなと思いました。それまでは両親に甘えていたと思います。
MT:2年間の高校留学だったので、英語力をはじめ様々な実力が自分の求めるレベルに全く達していないなと思い、せっかくカナダに来たのだからもう少しカナダでがんばろうと思いました。トロント大学にも合格しましたが、今の大学からは奨学金を貰えたので、進学することにしました。
そもそも留学しようと思ったきっかけは?
SS:中学のころ海外のサマーキャンプに行って、アメリカの学校の方が日本より勉強が難しいと聞いて行ってみたいと思いました。
MT:日本で通っていた学校では、周りに海外志向の子が多かったから、海外に行きたいと思ったのは普通の流れで、もっと英語が出来るようになりたいと思いました。
MO:姉が留学していて英語も話せていて、いつも憧れていたから、自分も行きたいと思いました。

留学前にもう少しやっておけばよかったと思うことは?
MT:小さい頃からずっとやっているスポーツがあるとよかったなと思いました。最初、英語が話せなくてもスポーツが出来る子はそれをきっかけに友達を作れます。
MO:英語だけでなく普通科目の勉強ももっとしておけばよかったなと思いました。留学1年目は、生物や数学が大変だったけど、日本でもっと真剣にやっておけばカナダでもう少しできたと思います。
授業中分からない単語が出てきたらどうする?
MT:分からない単語が多すぎて1つで悩んでいられない(笑)
SS:スマホのボイスメモを活用するといいです。授業後にスクリプトをおこして復習するとよく理解できます。自分のベストなやり方を探すといいです。
MO:とりあえず聞いて分からない単語をカタカナで書いておいてあとで調べました。あと、渡されたプリントを復習しておくと次の授業の時によく理解できます。
最後に、ボーディングスクール留学をひと言で表すと?
MT: 「変化」。自分も周りの環境も家族も大きく変わりました。自分が自立できたのも大きな変化だし、今まで全く海外に縁がなくて興味もなかった家族もインターナショナルなマインドに変わったと思います。
SS: 「挑戦」。全てが初めての経験で挑戦。自分も親もどうしていいのか判らなかったし、とにかくチャレンジでした。
MO: 「サバイバル」。本当に大変なことがたくさんあったけど、大変なことがあってもいい思い出になっているし、それを今では笑って話せます。
ボーディングスクール留学をお考えの皆さまへ
これから留学をしたい、してみようという学生の皆さんや保護者の方々にとって、経験者が自らの言葉で語る経験はとても貴重だと思います。エディクムでは、このような座談会を今後も継続して開催して参りますので、お気軽にご参加ください。
これから留学を考えている方、または保護者の皆さまにとって、実際に経験した卒業生の声を聞くことは、大きなヒントや安心に繋がるはずです。