親友・夢・自信を手に入れた、僕の1年間留学
エディクムでは、中学、高校在学中の1年間の留学もサポートしています。
1学年間のみ海外で学び、日本では出来ない経験をしたい、英語を上達させて世界に友人を作りたい、自分が得意なスポーツを上達させたい等、理由は様々ですが、10代の多感な時期に日本を飛び出して海外の学校で過ごしてみると、その後の人生や価値観が大きく変わるかもしれません。
高校1年生として、アメリカのボーディングスクールに在籍したRSさん(高校2年生)がオフィスに来てくれました。長いようで短い1年間・・・RSさんが語ってくれた体験談を紹介します。
言葉の壁が立ちはだかった最初の1ヵ月
僕は2024年8月から2025年5月まで、Wilbraham and Monson Academy(WMA:アメリカ・マサチューセッツ州)に留学しました。留学前は英語はあまりできませんでした(TOEFL50以下)。WMAの新年度が始まる前に、カナダ・トロントの英語学校にホームステイをしながら3週間通いました。時差ボケや英語環境に馴れるという意味で有効だったと思います。
WMA入学後の1ヶ月は本当に苦労して、何も判らなかったです。新入生オリエンテーションも半分くらい何を言っているか判りませんでした。例えば、英語として知っていたDormitory(寮)という単語も、アメリカ人はDormと省略して使っていたので、実は知っている英単語なのに聞いても理解できない言葉が多かったです。
新入生オリエンテーションは1週間あって、最初は寮の説明で、2日目からは日用品を揃えられるように買い物ツアーに連れて行ってくれたりしました。夜はBBQが企画されていて寮生だけでなくアメリカ人の地元の学生も参加していたので、学校が始まる前に通学生とも知り合う機会がありました。
ルームメートは、留学2年目の中国人の学生で、すごく静かな子だったけど、イベントがあったり、大事な時には色々教えてくれてとても有難かったです。入学前にルームメート希望調査表に記入した希望通りの学生でした。最初は寮が同じ韓国人の学生と仲良くなりましたが、日本のアニメが好きな子など、どんどん色々な子と話せるようになっていきました。
スポーツやイベントを通じて深めた友情
一番仲良くなったのは、フットボール部(Varsity Footballと呼ばれる学校のトップチーム)で同じポジションのアメリカ人の通学生です。この子もWMAの1年目でした。アメリカはスポーツがシーズン制で、秋はフットボールをやって、冬は水泳にしましたが、その子も水泳部に入ってくれたので更に仲良くなりました。春は、僕はバレーボールチームに所属し、その子はラクロスでした。
その子の自宅には、泊まりに行かせてもらったり、フットボールチームのディナーに招待してもらったり、ご両親にもとてもよくしてもらいました。11月のThanksgivingの休暇時も泊まりにおいでと誘ってもらったけれど、既に学校経由でホームステイの手配をお願いしていたので、残念だったけれど、ホームステイに行きました。
ホームステイは、元学校職員の自宅に滞在させてもらって、アメリカの伝統的なThanksgivingの行事を経験することができました。留学前は、そんな短期間で自宅に誘ってくれるくらい仲良くなれる友達が出来ると思っていなかったけれど、スポーツを通じて自然と話せるようになりました。WMAはこじんまりとした学校で、すぐにみんな顔見知りになれて、友達を作りやすい環境でとてもよかったです。3ヶ月間で本当にみんな知り合いになりました。
フットボールチームの試合は、主に水曜日の午後と日曜日で、よく他校までバスで遠征に行きました。フットボールは未経験だったけれど、小学生の時にフラッグフットボールをやっていたのとフットボールのルールをちゃんと理解していたので、Varsity(1軍)チームに入ることが出来て、チームの中心選手になれました。チームメートが本当に優しくて、自分が言いたいことを察してくれたし、ジェスチャーで色々教えてくれました。
がむしゃらに勉強した1年間
こういう毎日を過ごしているうちに、2ヶ月経ったくらいから授業も判るようになってきました。化学や数学は、式とか解答を見たら、何をやっているのか理解できるようになりました。
僕が履修していた科目は、English/ESL(留学生用英語)、Honor Pre-Calculus(上級微積分入門)、Chemistry(化学)、US History(米国史)、Academic Support(学習サポート)の5科目です。US Historyは、ディスカッションが多く最初は参加できなかったけれど、先生やクラスメートにとにかく次にどこをやるのか確認して、大変だったけど予習をしっかりして少しずつディスカッションに参加していたら、授業のやり方が理解できるようになりました。
知らない単語が多過ぎたので、まずは重要そうな単語だけを毎日覚えて、次の日の授業に備えました。毎日の学習時間(Study Hall)は2時間だけど、毎日その前後1時間ずつ、計4時間は勉強していました。土曜日はスポーツがオフのことが多かったので、通常の宿題をしたりプロジェクトを進めたりしたので、日本にいた時よりずっと勉強した感じです。
Academic Supportは、宿題やエッセイの添削、あとは困っていることを伝えておくと助けてくれたり、留学生をサポートしてくれる時間で、とてもありがたかったけれど、Thanksgiving以降はあまり頼らなくても自分で出来るようになりました。
1年留学を延長したい気持ちに揺れる日々、そして自らの決断
クリスマス休暇は元々日本に帰ってきて冬服とか夏に持って行けなかった物を持って行こうと思っていたので、日本に帰ってきました。春休みは学校主催の旅行で、スペインとポルトガルに行きました。親友になった友人は家庭の事情で旅行に参加できなかったけれど、この2週間の旅行で他の参加者20人くらいとも仲良くなることが出来たし、先生とも親しくなれました。この旅行で誰とでもしゃべるようになって自分に自信が持てるようになりました。
今、振り返ってみると、一番楽しかったのは、冬と春だと思います。友達がたくさんできて、自分でも英語が話せているという感覚がありました。だから、今年5月に日本に帰ってきた時は寂しかったです。また秋になったらWMAに帰るような感覚もあったり、心が頭についていっていないような感じがしました。冬頃、1年間留学を延長してWMAに残ろうかなと本気で思って、アメリカに残った時のメリットデメリットをその後の大学進学も併せて検討したけれど、やはり日本に帰って法学部に進学して外交官になりたいという自分の夢を大事にすることにしました。大学に進学してから海外の大学に半年~1年行ける機会があったら行きたいと思っています。
一生忘れることのない宝物

Wilbraham and Monson Academyでの最後の日
日本の高校には2025年9月から復学する予定だったので、WMAの1年留学が終わった後、この夏は、Choate Rosemary Hall(アメリカ・コネチカット州)のサマースクールに行きました。TOEFLは80くらいだったけど、WMAの成績がよくて、先生やフットボールコーチからの推薦状の内容が良かったため、Choate Rosemary Hallのサマースクールに参加することができました。ChoateはさすがにアメリカのThe Ten Schoolsと呼ばれる名門校の1つで、敷地も広くて設備も充実していました。Choateでは、留学生もアメリカ人も関係なくみんなと仲良くなることができました。5週間コースでしたが、Academic WritingとStudy Skillsのクラスをとって、スポーツは水泳をやりました。
サマースクールを終えて8月2日に帰国しましたが、本当に濃い1年間だったなと思います。アメリカの授業のスタイルもとてもよかったし、大変なことも多かったけれど、楽しかった事ばかり思い出します。日本に帰ってきて両親とも話す機会が多いですが、両親は、考え方やスケジュール管理という面で自分が成長したと感じていると思います。WMAが終わってChoateのサマースクールに参加する前に、両親と一緒にワシントンDCを旅行できたのも良い思い出になりました。この1年間留学は、僕にとって一生忘れることのない宝物です。
留学を検討しているご家族へ
留学期間、行き先、目標は人それぞれです。RSさんのように充実した1年間を過ごした後、自分の在籍していた学校へ復学すると、日本の良さも理解できると思います。1年間の留学では高い英語力が身につかず中途半端になる、という考えもありますが、事前に英語力や学力を高め、何故留学するのかという目的意識を強く持ち、入念な事前準備を行うことにより、海外の学校で学ぶ日々がより濃密になります。また、将来の進路の幅も広げることができます。
一年留学、長期留学、サマースクール等、留学の方法は色々ありますので、自分に合った方法を検討しては如何でしょうか。RSさんには、下記の説明会で体験談を披露して頂くことになっています。ご興味がありましたら、是非、参加をご検討ください。
小・中・高校生のためのボーディングスクール留学説明会(北半球)- 9月13日(土)開催